私の好きな椅子のはなし
建築家の宮脇檀(みやわきまゆみ)さんは、椅子のコレクターでもありました。宮脇さんの書く本が大好きだった私も、当然椅子が大好きになりました。が、財力に限りがあるもので、コレクターにはなれませんでした。 宮脇さんのお嬢さんが書かれた本には、お父さんがいかに椅子を好きだったかが書かれてあり、微笑ましいものです。
この間のリフォームスタイリストの講座の中で、椅子について少し話す機会をつくりました。というのも、14人の生徒さんの多くはインテリアコーディネーターも目指しているわけで、お客様に家具を提案することもあれば、お客様の家に行った時にデザイナーものの椅子を目にすることもあるかもしれないと思ったからです。「こんにちは。あら、ダイニングではYチェアをお使いなんですね」「わかりますか。さすがインテリアコーディネーターさん」という会話だってあるかもしれませんし。
といって、そう変わった椅子が並んでいる可能性はないので、4つだけおさえておくことにしました。
Yチェア、アリンコチェア、セブンチェア、キャンパスチェアです。
共通点はどれも北欧。Yチェアは背面の模様がYであり、ペーパーコードが張られてあります。アリンコチェアはもとは3本脚であったけれど安全性を考えて4本脚になったという経緯があります。セブンチェアはアリンコチェアの後に発売されました。結構リプロダクト商品も目にします。キャンパスチェアは金具を一切使わずにできています。Yチェア以外はスタッキング(積み重ね)可能で、曲げ合板で、身体にフィットして、軽くて移動しやすくットして、そして金額もそう高くありません。手にいれやすいので、ときどき一般のお家で見ることもあるのです。
ちなみにうちの家はキャンパスチェアです。パッと見てすぐに作家物だとわからないナチュラルさが好きなのです(笑)
(↑キャンパスチェア)
人体に一番近いところにある家具が椅子です。生徒さんには、沢山の椅子に座って、自分のお気に入りの椅子を見つけてほしいなと思いました。
※アマゾンで商品ページに飛ぼうとしたのですが、リプロダクションばかりだったのでやめました。コーディネーターとしてはもともと版権を持っていた会社のものがお勧めです。