古民家 秀芳我邸(ひではがてい)を訪問しました
個人のお宅に招かれただけなので、調査ではありません。拝見させていただいただけです。愛媛県内子町にある明治38年建築の芳我邸ですが、こちらは本家が芳我、分家として上芳我、下芳我、上芳我の分家として秀芳我と・・・というように分かれていき只今13家という由緒正しいお家です。古民家好きのみやびとしては大変気になる建物だったのです。おまけにご当主がお箏を弾かれるのを知っているとあっては、お箏好きのみやびとしては外せません(*^^*)
白壁・一部なまこ壁のお家が秀芳我邸です。家紋は「丸に方喰(かたばみ)」です。
玄関と横の出格子ですが、出格子は後から付けられたもので、ここには元はもちおくり(壁や柱などに取りつけて、庇や梁などを支える横材)があったようです。
何故かといいますと、今はもちおくりは一つしかないのですが、出格子周囲の木材を埋めた跡があったり、もちおくりを切って再利用した跡があったりするからです。
写真を見てお気づきのかたもいらっしゃると思いますが、建物は改修工事をされており、現在はコンクリートの基礎があります。
もちおくりの横に見える格子は板を持ちあげて風を通すことができる仕組みになっています。シンプルで効果的な方法ですね。
二階の虫籠窓の内側には木製の留め金があり、この窓は外すことができるようになっています。万が一の火事のときなどの避難を考えたものでしょうか?。
2階に上がるときに利用されているのがこの箱階段です。古民家好きにはたまらないアイテムですね(*^^*) そして、よく見かける階段よりは傾斜がきつくありません。只今は日常生活用にすべり留めをつけています。
二階部分は、危なくないように欄干がまわっています。
そしてこの部分。踏み板から2階の間に1枚の板があって、引き出せるようになっているのです。階段を覆うようになります。まるでからくり仕掛けのようです。
まだまだご紹介したい秀芳我邸です。内子には他にも素敵な建物があります。
(文中の写真はご当主の許可を得て撮影しています)