みやびの猫と建物ときどき日記

愛媛県に住む二級建築士兼インテリアコーディネーター、そしてヘリテージマネージャー(歴史的建造物保全活用資格者)です。気になった建物、好きなインテリア、趣味(箏と読書)、そしてうちの5匹の猫たちをご覧いただけたらと思います。

愛媛県内子町の下芳我邸の建物

満開の枝垂れ桜

今日は内子町に行ってきました。というのも、枝垂れ桜が満開の川の情報がFBフレンドさんより手に入ったからです。内子町分庁の隣ですが、ほら、お見事でしょう(*^^*)

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56号線を走っているときにこの川が見えるのですが、毎年ちょうど良い時期に桜を見ることができませんでした。今年は内子町に住む人の満開情報だったので完璧です。


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登録有形文化財 下芳我邸(しもはがてい)

そして、今日のお目当てはもう一つありました。下芳我邸のお蕎麦です。昨年は愛媛インテリアコーディネーター協会の大きなイベントがあって何度も内子町に来たのですが、それが毎回水曜日で、下芳我邸のお蕎麦屋さんがお休みの日で、全然食べることができなかったのです。

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このたたずまい、いいですよね(*^^*) 登録有形文化財です。

中も、箱階段があったりして、雰囲気が良いのです。でも、お客さんがいっぱいだったので、今日は1階の写真はあまり撮れませんでした。

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お蕎麦は太さも固さもベストでした(*^^*)

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(向こうはトイレです 冬は寒そうですね)

ここは2階が雑貨屋さんになっていますが、もちろんもともとの建物を堪能することができます。そして、面白い造りになっているのです。

実は、一つの部屋に向かい合わせて二つの床の間があるのです。これは、ここを訪れた人にどちらが上手(かみて)で下手(しもて)といったような上下感を感じさせないためなのだそうです。

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床柱と長押の造作にご注目。格が高くなるように、L型に曲がっています。釘隠しは鶴をかたどっています。ちなみに、1階は亀の釘隠しです。

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対面の床の間は畳敷きなので本来は格が高いのですが、両方の格を揃えるためにあえて長押はL字にせず止めています。

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でも、小口は単に切ったのではありません。上から見ると

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はい、こんな形に組んであるのがわかります。細かいところにも手を抜いていないぞという、大工さんの心意気ですね。

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そして、欄間は3枚並んでますが全部柄が違うのです。

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当主と職人さん、どちらの遊びゴゴロでしょうか。

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もし下芳我邸に行くかたがいらしたら、障子も細かくごらんください。写真では上手く撮れていませんが、竪も横も材を切らず、互い違いになるように組んであります。

ギャラリーには内子で出来た色々なものを置いていますが、こんな可愛いものもあります。折り紙作家さんの作ったお雛様(このあたりはひな祭りは4月です)

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建物を見て、美味しいものを食べて、手仕事を見て、とても良い1日でした。皆様もどうぞ内子町にお出かけください(*^^*)