伯方塩業旧事務所調査
ヘリテージマネージャーの資格を得てからひと月ほど経ちました。そこに伯方塩業旧事務所棟の調査の人員募集がありました。もちろん手をあげたみやびです。だって、せっかくの資格ですもの。実践まで学ばなくては(*^^*)
花岡直樹先生を団長に、文化財・まちづくり委員会のメンバーとヘリテージマネージャーの希望者の計10人で今治市伯方町に出かけました。町とはいっても一つの島で、来島大橋を渡って2つ目の町が伯方島なのです。工場近くには元の塩田で今はクルマエビの養殖場が広がっています。
平面図をつくる班、立面図をつくる班に分かれ、初回参加の私とヘリテージ仲間のDさんは立面図班で計測を手伝いました。
伯方塩業旧事務所棟実測調査
昭和16年ごろと戦時中に建てられた建物のため、装飾は華美ではありません。実用本位です。でも、味があり、塩専売法を今に伝える貴重な近代化遺産といえます。
事務所は現在は倉庫として使われています。昔の写真や改造痕から、もともとの建物を推測するという、知的ハンターのような作業もあって面白かったです。
例えば、これは、もと階段です。ここにあったのを削って倉庫にするにあたり、中の床も撤去して・・・と、色々と当時の様子が分かるわけなのです(*^^*)
文書庫
旧事務所の奥にあるレンガ造りの建物は文書庫です。
レンガはあちこちひび割れています。
室内は壁に漆喰が塗られています
漆喰からのぞくレンガが廃墟感をかもし出しています
錆びた鎧戸がさらに廃墟感を浮き上がらせています
壁の厚みは30センチ。開き戸の内側に白い引き戸がありました
ヘリテージマネージャーの資格を取得したからこそできた現地調査。インテリアコーディネーターにしても、よく「趣味と実益を兼ねた資格ですね」などといわれますが、本当にそう思います。これからも建物探訪と建物調査を続けていきたいと思います。