みやびの猫と建物ときどき日記

愛媛県に住む二級建築士兼インテリアコーディネーター、そしてヘリテージマネージャー(歴史的建造物保全活用資格者)です。気になった建物、好きなインテリア、趣味(箏と読書)、そしてうちの5匹の猫たちをご覧いただけたらと思います。

読書2冊めは日本のホラーでした

今年の目標は本を50冊読む、ということでした。

目標の2冊目が終了しました。タイトルは「緑の我が家」。小野不由美さんのホラーです。表紙がマンガ家の樹なつみさんだったもので店頭で衝動買いして本棚に並べるままになっていたのですが、列車の中で2時間費やすことになったため持っていったのです。窓の外に流れる雪景色を見ながら、心もだんだん寒くなっていきました。

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 ホラーの上手い作家さんがいても、受け取る側に想像力がなければ怖さが伝わらないと思っています。それは映画やテレビのような視覚的なものでもですが、開けたはずのない襖が5センチほどいつも開いている。猫が通るには細いし、閉め忘れにしては広いと思えるかどうかで怖さが違ってくると思うのです。いつ、誰が、何のために開けたのだろうと想像すると、5センチが意味をもってきますが、何も思わなければただの5センチの隙間です。そして本は映像よりもさらに想像力が試される、書き手と読者の腕比べのようなもの。良い書き手にとっての良い読み手でありたいと思っています。

それにしても、新年の計画からするとあと48冊。いえ2/50終わったと考えましょう。あと48冊も素敵な出会いがあると思えば楽しくなるではありませんか(*^^*)

とりあえず、私が読んだ小野不由美さんのホラーでは残穢が怖かったです。営繕かるかた怪異譚も、人情味が残る怖さでした。アメリカのホラーのようにゾンビが出て来たりチェーンソーや斧を振り回す怪人が出て派手に血しぶきが飛び散るものは好きではないので、じんわり怖い日本のホラーはお勧めです。

それにしても、このかた、もともとはホラー作家ではないのですけどね?

残穢 (新潮文庫)

残穢 (新潮文庫)

 
新装版 過ぎる十七の春 (講談社X文庫)