瓦の勉強会から思うこと
愛媛県建築士会女性委員会主催「第6回 瓦の勉強会」
ヘリテージマネージャーを勉強中の私は、和瓦を見ることが多いです。
一般住宅から歴史的建物まで、日本の建物の屋根は和瓦で、時々茅葺屋根もあります。
(久万高原町の一般住宅)
講師として大栄窯業株式会社の瓦師 道上大輔さんにお話しいただきました。
興味深いのは、一棟の屋根についてだけの話ではなく、町並みについての話があったことです。海外の写真を見せてもらいながら、町の雰囲気や屋根の色が揃っている様子がいかに美しいかを考えさせられました。
(イタリア マナローラ)
(クロアチア)
(50年前の京都の絵 東山魁夷「年暮る」)
(絵と同じ場所の現在の京都・・・お寺でそれとわかります(-_-))
良い町並みには何かしらの統一性があり、屋根はそのとても大きな部分を担っています。ですが、九州地方を襲った大地震の折り、熊本城から剥がれ落ちた瓦のインパクトはあまりにも大きく、あれをふしめに和瓦の受注・生産が激減してしまったそうです。
実は私は以前ハウスメーカーに勤めていて、そこでは和瓦ではなくコロニアル瓦を標準で使っていました。そして和瓦の重い屋根は耐震性に良くないと教えられていました。が、今回の研修では、重い瓦屋根でも耐えられるしっかりとした構造の家は、ただ軽いから安全だとうたった家よりも頑丈であるということを学びました。
建築士会ではなくインテリアコーディネーター協会では、淡路ではなく菊間瓦と縁が深く、こちらでは屋根瓦よりも壁材やインテリア小物としての話を聞くことが多かったのですが、建物の部材としての瓦の話をもっと聞きたくなったのでした。
(我が家の、瓦粘土でできた苔ポットです)