明治時代のガラス窓
NHK-BSの「美の壺」を見ていたら、明治時代の窓ガラスの作り方を再現しているシーンがありました。ガラスを吹いて細長い筒状にして、そのあと吹き口を切って筒にしてしまい、さらにその筒の一部を切り取って残りを切り開き、左右に重しをのせて引っ張って熱して板にしていました。それで1枚のガラスの出来上がり。
昔のガラスは気泡が入っていたり波打っていたりと面白いものですが、こうして作るのならそういうガラスになるのだと一目瞭然で理解ができました。家のガラスが1枚割れると大騒ぎだったという話を聞いたことがありますが、なるほどと思います。
テレビのなかで「外の風景がゆがんで見える。それがゆえにガラスの存在感が非常に大きい」と言っていました。
現代のガラスは透明度が抜群で、そこにガラスがあるのが分からないこともあります。技術の進歩はすばらしく、大きくて存在感のないものに進化していったのですね。
そうとわかっていても、歪んだガラスを見るとロマンを感じるみやびです。